2024年度所信
皆様、あけましておめでとうございます!
今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
新年早々、大変大きな震災が能登半島を中心に起こり、日本海側を中心に被災された皆様の無事をお祈りいたします。私も、旅の最中で日本海沿岸を中心に旅をした経験があり、能登半島にも思い出がございます。
海に近く、海に愛された地域です。幸い津波がなかったようで2次災害などがなかったようですが、未だ余震があり予断を許さない状況かと思います。安全な地域から気休めにしかならないのですが、少しでも早い救助と復興が進むことを祈っております。
昨年の所感
昨年は年間14回の自社事業の大会と4回の業務委託による計測を実施しました。
自社計測を導引した22年とは違い、多く経験を重ねることができたのは環境と人に恵まれたこともありますが、苦手なことに向き合えた結果ではないか?っと感じております。
苦手なことってなに?って話ですが。Youtuberなんてやって、あれだけ饒舌にMCしたりしているのに理解できないかもしれませんが、私は意外にコミュ障でして。人とのつながりを大事にするということがすこしばかり苦手です。いや、かなりかも。
でもこの先、さまざまな目標を持って弊社事業を継続していく上で人とのつながりが最も大事なことであり、向き合っていかないといけない課題です。
いまだ、人間力が乏しい私ですが、呆れずにご指摘いただけると幸いです。
計測実数や大会開催数は増えましたが、いまだ会社事業として課題がありますが本年はそれらを改善するための経験や種まきを進めてきました。昨年取り組んだことを活かして、本年事業についてもチャレンジを忘れず取り組んでまいります。
本年への取り組み
コロナ禍来感じた不安というのがやはり形になりつつある。そう感じる一年でした。
広島県では主要レースとなっていた「広島国際平和マラソン」の廃止。その他近隣地域で行われた伝統的なマラソン大会が相次いで廃止や編成の変更が行われています。
その背景として
- 補助金活用の見直し
- 警備計画のあり方の変化
- 参加費などの価値観の変化
- ネット・デジタル対応の不足
- 担い手の不足
これらをお話を聞いたりする中で課題だと感じました。
補助金活用の見直し
コロナ禍以前では「伝統」という言葉で誤魔化され、行政における審議でも開催することによる結果や成果を確認せずしておそらく通過してしまったのだと思います。
改めてこの部分は「なぜやるのか?」「実施した結果で想定される成果や効果」「成果を得るための工夫や想定」「受益者のみではなく、地域市民の方になにを還元するのか?」そうした思考が必要になってきていると感じます。
マラソンほど尊い競技もないと僕は思っていますが、そんな価値を感じるのはやはり一部の人間であり、球技と違って公道封鎖などの大きな影響があるため、関係のない方への配慮も大事ですが、どうやって巻き込んで地域を盛り上げる担い手になっていただけるか?
行政も価値があるから投資しているのだから、まちの一大事業として当事者を増やすことは大事なことですし、それらを受益者として参加する我々が地域にできることで還元する意識は常々大事にしていかなければならない重要なことであると私は感じています。
警備計画のあり方の変化
本年のチャレンジは公道許可のマラソン大会運営です。
そのためにも警察の感度を知りたいと思い、各地域で確認と対話を試みましたが、おかげさまで課題が見えてきました。とにもかくにも「安全安心」がモットーであり、それに即した計画がなされていないことがもっとも大きな課題となります。単純ですがそれに伴った環境と必要な整備をするだけです。
また、警備にかかわる法律?でわかったのが県道と国道の封鎖をするには簡単ではない上に、膨大なコストがかかります。なぜなら「プロ警備員」を立てないといけないからです。
おかやまマラソンで一つの交差点にプロ警備員が6名はいました。それに整備するための資材を含めて考えるとたった一つの交差点を封鎖するのに30万円近いコストがかかっていると思います。これが幾度となくかさなる都市型マラソンの運営が如何に大変でコストがかかる大規模事業であるかわかるかと思います。
そうした警備計画の見直しがコロナ禍でストップしているうちに従来のマニュアルからの見直しや、運営主要人のモチベーション低下など様々な要因があり、従来どおりの運営では企画ができないという状況になり、参加費が上がっているという背景もあります。
シンプルに補助を上げれば解決する問題もあるのですが、①の課題に向き合うことができるか?②受益者負担を大きくする市町の伝統的な考えからしがらみを抜けて計画できるか?
計画を遂行するためには過去と向き合って考えないといけない実行委員会の課題も強く感じます。
参加費価値観の変化
都市部の大きな企画や観光資源をフルに活かした価値のある大会はまちの威信をかけて取り組んでいるのか復活したり、リメイクしたり、初開催したりと現代のスタイルに合わせて取り組み直す柔軟性と新しい発想を持って取り組んでいる大会が増えました。
一方で、なくなった大会の多くが参加費への対応に難色を抱える傾向があると感じます。
なによりも正直、調査研究が足りない。
ランナーは見ています。それに比較もしている。どんなことに喜びや価値があると感じているか。
高くても参加したくなる。そんな価値のある大会というのがたくさんある。そうした大会を調査研究することが必要だろうと思います。しかし、それはまちをスポーツでとか、マラソンでとか、その領域でよりよくする気持ちと情熱がなければ実現できないでしょう。
参加費だけ上がってなにも変わらないのでは評価に直結していると感じます。また、そうした工夫をする際に、さまざまな業種とのつながりがないことで、工夫ができていないところも感じます。参加動員数だけは立派だった私の地域のマラソン大会もこのままでは衰退するのではないかと危惧しています。
新しい価値観になぜ挑戦しないのか?
もし広島国際平和マラソンがハーフマラソンで公認を取れたら最高の大会になったでしょう。
他県からの参加者も多く招致できた。海外参加者も増えたはずです。そこに一度挑戦してからでもっと個人的には悔やまれます。
もっと俯瞰して自分たちのまちの価値を考え、活かし取り組むことができれば。マラソンっていろんなスポーツあるけど最も地域の価値を活かすことができる企画なはずです。行政の付託を受けて企画することはもう少し地域の価値を引き上げることができる企画にする責任を感じてほしいです。
ネット・デジタル対応
地域のスポーツを担ってきた世代が高齢化していることやコミュニティーの閉塞が産んだ弊害でもあると思いますが、変化に対応できなくなっていると感じます。
正直、その根底あるのは「わからない・やりたくない」が大きいなと。これは世代となる人間がフォローするところでもあるんですが、コミュニティーの閉塞感が新しい世代を受け入れることができなかったり、ルールやマナーが嫌だったり要因はさまざまだと思うのですが、新しい情報ややり方・考え方を取り入れることができなくなっているのだと思います。
また、私も計測を扱う事業者として感じるのはコストの変化でしょうか。
計測器を導入することは計測負担・ミスの減少・結果配信の速度が段違いです。そのため、実施する上では大きなコストが伴います。そのためには参加費を上げる、協賛を取るなど工夫が必要ですが、その変化に対応できるか?そこが大きなポイントになると思います。
また、デジタル広告や効果的な広告手法など新しい形に合わせて集客を取り組むことが大事です。
担い手の不足
私も大会運営事業者として感じますがやはり人が足りないし集めるのが大変だと感じることが多いです。
運営するメンバーが閉鎖的なコミュニティーで運営したらやっぱり難しくなっていくし、お金かけて解決すればコストがかさんで参加費に反映する。
私も公道企画をする上で、参画者になにを還元するか?それは思案します。一方で仕事として取り組む私だめに利益があるというのでは。だから運営する上で一番大変ところを担うしかなく、すごい大きな労力がかかります。
大会運営って本当に大変だし、コストも時間もいろんなことがかかるんだなと。
だからではないですが、改めて皆様もランナーとして走ることも大事ですが、年に1度はボランティアとして大会を支えるメンバーとなり、業界をささえる気持ちを持っていただけると嬉しく思います。
取り組み方針
少しでもこうした課題をクリアにして価値ある大会を創出し、地域社会に貢献できる企業として頑張りたいと思っています。一事業者としてはお金が入るならなんでもいいという考え方もありますが、できれば補助金を使わない持続可能な事業を実現すること。
ランナーにとっても地域住民にとっても価値のある企画を作ること
実現のために行動を積極的に行うこと
より大きな事業を実現するためのコミュニティーを作ること
そうした実現のために発信力を今一度高めるために自ら走ること
これらはしっかりと取り組んでいきたいと思います。
年内、30大会の関わりを目標に本年も精一杯取り組んでいきたいと思います。