自動タイム計測を用いてできること
先日、鶴岡市にて開催された「みんなでフルマラソン!」の自動タイム計測を担当し、MCを同時に行うワンオペで実施ということをしました。
主催の藤島文化スポーツ事業団の皆様からは大変高い評価をいただき、次年度もご相談をいただけそうだと感じております。ご機会をいただき本当にありがとうございました。
ご連絡があった際には正直びっくりしたのですが片道1000kmあったんですよね。
頭がいたい笑
ただ、今回この大会は初めて自動計測を導入したのです。
先日もとある委員会で自動タイム計測に対する信憑性を疑って手動計測と併用したほうがいいのではないか?問われたのですが、それだとそもそもなのですが意味がないのです!
タイムを自動で計測するだけが価値ではない
まずタイム取得は99.9%取れます。取れない理由があるとしたら、ランナー側のミスがほとんどです。計測板を通過しない。タグを忘れた。タグを手に握って走る。金属に触れるところでポケットに入れて持つなどです。
※だからおねがいなのでチップを勝手に外して好きな形で持つのやめてね
ほぼ確実に取れるのでこちらも含めて人的なミスが生じないように対策を講じて取り掛かればほぼ問題が起きない。なのに、万が一に手動計測をいれるとどうなるか?
- タイムの信憑性が落ちる
- 労力が増加するので結局人的負担の軽減はできない
- 多くの参加者を捌くことができず大会として成長戦略を描けなくなる
特に3が大きい。
自動でできるということは同着に見えるゴールもずれなく処理ができ、順位を確定することができるし、多くの参加者が同時にゴールしても処理ができる。それを手動計測では不可能で参加者を絞る形にする、もしくは距離を長くして処理をしやすくするなどをしなければならず、時代に即したコンパクトな運営が不可能になります。
自動タイム計測は高い?
僕も依頼ベースで計測を導入したことがありますが、コロナ禍で開催される大会そのものがなかった中で大きな配慮のもと計測を依頼したのですが・・・それでもすごく高かった。
予算が元々ない参加者積み上げ形式の大会運営なのに初手で想定人数で見積もりをとったら3桁の請求が来たのは衝撃でした。
仮に4000円の参加費でそのうち1000円を計測経費にした際に単純に1000人抱えないとペイできないのです。第一回目ですよ!?そんな見通しはなく、他の事業予算もあるのでここで参加費の6割を潰して計測経費を入れるのかという予算課題が出てきます。
最初は英断してこの結果を受け入れ1回目の事業を成立させましたが・・・
コロナ禍で丁寧な準備をしなければならず、発注する備品の個数がわからないことなどから過剰発注も重なって大きなマイナスが生じていました。様々な方の支援で結果赤字にはなりませんでしたが、とても持続可能な事業とは程遠かったです。
計測経費はそれくらい大きな負担です。それと同じくらい設営にもお金がかかることを知り、設営は参加者満足度に大きく反映するため、そこに割ける予算を作るためにも参加者ファーストを意識して計測への負担を軽減するしかないと思い、自動計測を自社で導入して対応をしたのです。
結果、予算の適正化をしやすくなりました。
この結果から、自動計測を導入する際の負担が多大であることを身をもって知っているからなのですがスタートする大会の支援をすることを信条に予算に寄り添って可能な範囲で対応しつつ、結果に対して運命共同体で邁進する覚悟で対応しています。
今回の鶴岡市の事業も移動交通費・人件費で見ると赤字なのですが、私1人が努力して自動計測を入れる価値と可能性を理解してもらい、事業予算の改善のために共に歩んでいくパートナーとしてより大会が持続可能で多くの方に楽しんでいただけるものにしたいという願いをもっています。
だからですが、私は事業がスタートしたばかりではありつつも、
「心のない事業はしたくない」
のです。ご依頼いただける時は事業プランを含めてぜひ相談してください。
本来コンサルとして側面があるため全部が無償で行うわけではないですが、
まちのために、ひとのために、地域のために、マラソンが社会の役割を果たしている果たせる事業であることを形するためにも心を持って主催者の想いを汲み取っていきたいと考えています。