フルマラソンで必要な把握しておきたい3つのこと
私はもうランニングコーチとして活動を初めてすでに13年の月日が経っています。
東京で開始したその活動は当初は食えるようなものではなく、アルバイトと並行して行いながら経験を積んできました。さまざまな出会いから広い知識と経験を積むことができ、アプローチの方法は他の経験のみで構築された講師よりも多様なニーズに応える力はあると思っています。
昨日、パーソナルトレーニングを受講くださった方がいらっしゃいました。
お話を聞くと、30kmをおかやまマラソンのために応募して参加した際に普段の運動量が週2〜3回で各2km程度の走行距離で臨まれたという話でした。結果として4時間30分という時間を費やし、フルマラソンにチャレンジする体ができていないと感じて断念したそうです。それに加え、膝蓋靭帯炎を引き起こし現在でも後遺症を少し抱えており、フォームを修正する必要があると考えての受講だったそうです。
1:フルマラソンに必要な事とは?
これは経験的に言えるのは「人間って実はそんなに弱くない」ということです。身体的に適しているかどうかは正直あると思いますが(例えばすごくふくよかで歩くのも大変するぎる方)、時間さえあれば完走出来るということです。
ホノルルマラソンは時間制限がないことで有名ですが、過去には14時間かけてゴールした男性もいるくらいです。
私も何度かホノルルマラソンを応援する側として参加したり、ランナーを見届けましたが、9時間経ってもみんな歩いてなんとか完走しようとするのです。ハワイのパワーなんですかね?
人の体って本当に強いなあと思う反面、パーソナル受講いただいた女性の方もそうですが、それが健康に良いか?気持ちよくゴールできたか?それは違うと思いますし、むしろ後遺症が残る可能性もあります。おそらくその後、残されたわずかなリゾートタイムは体の軋みでビールを飲むので精一杯だったのではないかと思います。
気持ちよく、その後を過ごすためにも、適切なトレーニングを計画的に行い、チャレンジする必要は必ずあります。
それに、国内のマラソン大会はおおよそ6時間〜7時間という完走時間を設定されています。
先日開催のおかやまマラソンですが6時間完走ラインのサポートのまわりにスタート時にはランナーはだれもいませんでしたが、ゴール付近には完走目標のペーサーよりもうしろにちらちら。平均約7分40秒/kmというスピードを維持できずに歩いたり走ったりを繰り返し、膝や腰に障害を抱え完走を断念した方もいるでしょう。
どんなに辛いペースか?というと走ればわかりますがこの平均ペースは非常にイージーで短時間の発揮であれば持続は優しく、むしろこれより速く走りがちで適切なペースを刻むのが困難です。玄人であればおそらくわかりますが、ゆっくり走るというのは大きな勇気と努力と実はセンスが必要です。
自分の体力を適切に理解し、同じ形を続けるためのイメージと実践を重ね、ポジティブこの長時間を過ごすのは容易ではありません。
僕はこのチャレンジをする上で重要な経験として10kmを完走ペースでニコニコ走れて余裕を持って終われるくらいの体力が理想だと思っています。記録を狙ったり、特別な目的がある場合は適切ではありませんが、思い立ってチャレンジするくらいの体力や経験としてはこのくらいのパフォーマンスは理想です。
また、ニコニコ走る事というのは自分のパフォーマンスを理解していることが前提になっているため、そもそも練習の中で自分ことを理解出来る程度にはトレーニングしていないとペース配分なんかわからないのだ。
それにトップランナーの歩幅と比較して1/2以下になるため、ステップ数も多く、当然足にかかる負担も時間も長く、険しい道のりです。シューズ選びも含めて適切に選択する必要があります。
2:シューズ選び
絶対に避けたいのは甘履きできるフィットの悪いシューズです。やっとこさ完走をするランナーほどありがちですが「ちゃんと履いてない」シューズの紐とか本当にゆるゆるで街履きと勘違いしてますね完全に。
走行時間やスピードで紐の締める強さには多少の変化があると思いますが、少なくとも簡単に着脱できる状態で履くものではないです。適切に履く事で得られる効果は以下の通り
- 血豆、水膨れを予防できる可能性がある(相性悪いとどうやっても無理だけど)
- ブレを抑える事で足部の消費軽減につながり負担が減る
- 接地時のクッションをより効果的に活かせる
- 接地が安定する事で足の振り上がりを安定させて早く動かせる(リズム良く走れる)
長時間走るんです。少しのブレを何万歩と続けるのだからぜひ丁寧な靴紐結びを心がけてくださいね。
そして、シューズ選びなんですが、昨今は見た目クッション系のモデルが増えてきて、初心者でも一目で見分ける!みたいなことが少し難しくなっています。一応、シューズはレベルや目的でセグメントされているわけなので、適切適正というものがあります。
昨今のシューズは万能で誰が履いてもなんとなく使いやすかったり、一般的な靴と明確に違いを感じやすいため、短い距離では大きな違いを感じにくいと思います。だからこそ、専門店の店員さんに話をして、適切なシューズ選びが重要です。
✅そこでシューズ選びを行う際に大事なこと
- 事前にどの程度のレベルで走れるか把握すること
- 足の癖やサイズがわかるように専用足型測定器があれば計測する
- カラーに妥協点を作る
モチベーションにも関わるので重要なことですが、あまりカラーや形にこだわりすぎるのはおすすめしません。
もし選び方がわからない場合やサイズがわからない場合は安易にネットで購入を検討せず、店頭で確認することをおすすめさせていただきます。
3:装備を整える
練度の高いランナーであれば走行時の衣服内環境を整えるのは容易です。すごくシンプルだからですね。
しかし、季節や環境によっては長く走る動くためには準備が必要になります。
✅雨や風・汗冷えの対策
5時間以上も時間をかけて走ればそれなりに環境にも変化が生じます。急激な暑さや急激な冷えを感じて、走れる体力以前にトラブルでDNFを余儀なくされる場合はあります。ポーチを持参して走るなら走行困難で歩くことになった場合、急激な汗ひえやスコール・強風による冷えを対策するのに簡単に折りたたんで小さく出来るカッパは忍ばせるのは良いと思います。
100金あるものややゴミ袋をカットしたようなカッパでも良いので収納に負担にならないものを用意してみてください。
✅熱中症対策
サングラス・帽子などの日除けは重要です。視覚的にも涼しさを感じやすく、目の保護から集中力や体力を奪う要素も防止。熱いと感じにくい状況や視界を確保するだけでもかなり楽になると思いますよ。
✅エネルギー問題
ジェルやゼリーなどです。都市型の企画はエイドが充実しているので不自由がないように感じるかもしれませんが、実際に固形物を運動中に適切に消化し吸収してエネルギーとして使うには時間がかかりすぎ、胃に負担がかかります。それならば浸透しやすく機能的で携帯しやすいジェルがおすすめです。ケミカルなものが苦手と思う方もいると思うのですが、物によりますが「塩分」「ミネラル」「カフェイン」「アミノ酸」など走行中にバランスを整えたり活性化するものが多くあります。
これら機能的な商品を適切に使うことで、パフォーマンスを保つことにもつながりますよ。
結構これらは独特な味や形状なので飲み慣れておくほうがいいので練習で一度は食べておくと良いです。
✅脱水対策
ウォーターローディングを僕はお勧めしています。
特に暑くなることが想定されているときはやるべきですが、一番は排泄を増やして老廃物疲労物質除去が主な目的なので寒くても出来るなら季節関係なく行うと良いですね。
以上となりますが、ぜひ参考にしてくださいね!!